認知症
- 2012年07月12日
- blog
成年後見業務で悲しくなるのは被後見人の病状が進行していくことである。
後見の申立が施設入所契約をきっかけとしてなされることが多く、
後見人としては自宅から施設(グループホーム・特別養護老人ホーム等)
に入所することによって生活の質の向上・認知症の進行の改善を期待するのだが、
後者に関して言えば望み薄というしかない。
施設側は利益追求の為、最小限の人員で経費を削減し、
売上増は収容人数に限りがある以上、
いきおい入所者1人あたりの売上単価と効率化に走る。
したがって現場では物理的に行き届いたケアを行う余裕は無い。
もちろん施設には提携医の往診がある。眼科・歯科・内科・整形ありすぎるぐらいだ。
この前などは施設長から電話があって接骨院の訪問マッサージを受けさせたいと言ってきた。
ほう~そうきたかと、ちょっとイラッときたが、本人も金銭的に余裕があるし、
少なくとも害は無いとおもったので、オッケイした・・・(ケアマネ曰く凄腕だそうだ( ̄∇ ̄)頭がくらくらするレベルの低い話である。)
介護保険・医療保険を徹底的にしゃぶりつくす。
肝心の認知症に対する治療といえば???
入所してから退所するまで画像診断どころか評価スケールさえしない。
内科の投薬といえば眠剤等、入所前に精神科で投薬されていたアリセプトはどうなったんだと声を大にして言いたい。
眠剤、精神安定剤でいつもぼーっとした頭で食堂の椅子で居眠りをしている。
みればそんな人で食堂はいっぱいだ。
誰が見るとはなしにテレビの声が流れている。
外出など年に1~2回あればいい、足腰が弱り、
そのうち車椅子になり、そのうち転倒して大腿骨骨折なんかしちゃって、
そのうち寝たきりになって、そのうち肺炎になり死んでしまう。